久しぶりの投稿です!マイクロスコープ編
- 2021/09/09
- 顕微鏡歯科
こんにちは、フレンドタウン深江橋2階で診療をしておりますヒデ歯科クリニックです。
なかなかブログが更新できていなくて誠に申し訳ありません。
これからは診療中の動画や画像を添えて説明していこうかと思います。資料の公開にご快諾してくださった患者様には深く感謝申し上げます。
今回はマイクロスコープの有用性についてお話をします。
まずは動画をご覧下さい。
感染根管治療の途中の動画です。根管というのは歯の根っこにある象牙質のことです。本来なら象牙質はエナメル質に覆われているために無菌状態です。しかし、エナメル質のバリアが破られると象牙質に細菌が侵入してきます。夜間のくいしばりや歯ぎしりなどの過大な力が加わるとエナメルタフツと呼ばれる内部のシワからひび(クラック)が伸びてエナメル質の表面に顕在してしまいます。細菌はこの細いクラックから侵入してくることで初発虫歯になったり、虫歯が再発してしまうことがあります。象牙質内ですが、今回の動画にも下の壁にクラックが見られます。
今回はこのクラックを追っていこうとマイクロスコープを使用させていただきました。う蝕検知液の結果クラック内の感染は浅かったです。ただ、クラックを追っていると根管の入り口あたりに感染象牙質(茶色くて柔らかいです)を見つけました。感染源は物理的に取り除ける範囲なら全て取り切るのが鉄則です。感染源を取り除いていくとキラッと光るところがありました。未発見根管です。動画の最後あたりで薄紫の器具が見えたでしょうか。これはファイルと呼ばれる感染した根管内の象牙質を削り取るヤスリです。今回は根管の方向の確認と閉鎖をしていないかの確認を行い、最後は薬剤で消毒しております。
マイクロスコープの何が有効かと申しますと、根管という小さくて暗い入り口をライトを照らして大きく映し出してくれるところです。ただ、その有用性は根管治療だけではないのですが、それはまた別の機会に紹介をさせてください。
根っこの治療をしたが、違和感が残っている方や痛みが続いている方はぜひ一度当院にご相談ください。
監修記事
院長 板東 秀典(ばんどう ひでのり)
大阪大学歯学部卒業
すもと歯科クリニック・とがわ歯科クリニック 副院長を経て、
2021年7月 ヒデ歯科クリニック 開業
90歳で20本以上健康な歯を残す「9020(キューマル・ニーマル)」をスローガンに掲げ、虫歯治療から予防治療・歯周病・インプラント・お子様の治療など多岐にわたる診療に従事している。