鼻呼吸のすゝめ
- 2021/12/09
- 一般
「天は鼻の上に口を造らず口に下に鼻を造らず」
こんにちは、フレンドタウン深江橋の2階で診療をしておりますヒデ歯科クリニックです。先日、保田先生の矯正セミナーを受講いたしましたので、そのお話をいたしたいと思います。
さて、皆さんは普段どのような朝を迎えていますでしょうか?朝はすっきりと目覚めているでしょうか?それとも腕や全身に痛みがあり、のどがカラカラになっているのでしょうか?
朝、のどが痛いと感じる方は、寝ているときにお口で息をしているのかもしれません。また、起床時に胸や腕が痛いと感じる方は無理やり鼻呼吸をしているのかもしれません。
本来、ヒトの身体において、鼻は呼吸器官、口は消化器官という風につくられており、各々の役割分担があります。鼻は空気を通すのと、空気のフィルタリング機構そして脳を冷やす役割があります。特に脳を冷やす機能は学習や集中力を発揮するのに必要で、この機能がうまく働かないと頭がぼーっとしやすくなります。また、口はよく噛んで唾液を分泌させ、食べ物を唾液によく混ぜることで、胃での消化と腸での吸収を助ける働きがあります。消化器官の役割は栄養摂取と免疫機能の発達です。
口は本来であれば消化器官としての働きで手一杯なはずです。ただ、ランニングなどの持久力のいる運動では口で呼吸するのが普通だとされています。しかし、このような激しい運動時ではなく普段の生活で口呼吸のお子さんがいらっしゃいます。それはなぜでしょう?1つはアデノイドや鼻中隔湾曲症など鼻の通りが悪いからだと考えられます。1つには、哺乳瓶を卒業する時期が早く鼻呼吸を獲得するまでの訓練が足りなくなったからだと言われております。鼻呼吸と異なり、口呼吸をするには脳は活動状態でないといけません。では、睡眠時はどうでしょうか?鼻呼吸の方はしっかりと脳が休めていると思われます。しかし、口呼吸の方は脳が十分に休めていないことが分かっております。
では、口呼吸の方はどうすればよいのでしょうか?1つは、あいうべ体操などのMFTを活用すること。1つには、アデノイド切除などの耳鼻科での対応を受けること。さらには拡大装置にて正中口蓋縫線を拡げて劣成長になっている上あごの成長を本来広がるべき幅に改善をし、それによって鼻腔を拡げてあげることが挙げられます。
鼻がよく詰まる、口がポカンと開いていることが多い、いびきをかく、前かがみで姿勢が悪い、食べているときにぺちゃぺちゃ音が鳴る、しゃべる時の舌の位置が気になる、何かを飲み込むときに舌が前に出る、上あごの歯列の形がV字になっている、扁桃腺がはれたり風邪をひきやすい
などの症状に心当たりのある方は、一度当院に受診をされることをお勧めいたします。
監修記事
院長 板東 秀典(ばんどう ひでのり)
大阪大学歯学部卒業
すもと歯科クリニック・とがわ歯科クリニック 副院長を経て、
2021年7月 ヒデ歯科クリニック 開業
90歳で20本以上健康な歯を残す「9020(キューマル・ニーマル)」をスローガンに掲げ、虫歯治療から予防治療・歯周病・インプラント・お子様の治療など多岐にわたる診療に従事している。