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テック

こんにちは、フレンドタウン深江橋の2階で開業予定のヒデ歯科クリニックです。

今回は、テックについてお話をしていきます。

テックとは、仮歯のことです。
英語でTemporary Crownと表記されますので、私たちはこれを略してTeC、つまりテックと呼んでいます。

テックの役割とは何でしょうか?
まずは見た目の改善です。例えば、前歯が大きく欠けたとします。今はマスクをしているのでそこまでは見た目を気にしないかも知れません。しかし、人前で食事をしようものなら、手で覆いながら食事をするしかありません。
そこで、仮歯を製作します。最終的に綺麗な被せ物が入るまでの間、見た目と機能を両立させて行きます。

次に、噛み合わせをつくるために使います。例えば、奥歯が虫歯になり被せ物が必要になったとします。虫歯を取って一気に最終的な被せ物を作ることは可能といえば可能です。ところが、それが上下左右の多数の奥歯に被せ物が必要になった時はいかがでしょう?バラバラに虫歯治療と被せ物を作っているいくと噛み合わせがずれてしまい、どこで噛めば良いのかわからなくなってしまいます。

上記以外にもテックには多くの役割があります。
噛み合わせの診査後、歯の高さを変えたり、歯の位置を変えたり、歯の形を変えたりする必要があると診断した場合には、私たちが診療室で作るテックだけではなく、技工士さんがラボで作る仮歯(プロビジョナルレストレーション)が必要になるケースはあります。

このテックの製作には技術と膨大な時間の訓練が必要になってきます。かく言う私も、講習会に行っては練習をし、毎日テックをつくってきました。
ただ、テックは基本的に保険算定ができず、例外で前歯が保険算定できたとしても雀の涙ほどの報酬しかなく、経営的には赤字になります。なので、テック作りを毛嫌いする先生も当然います。
しかし、当院では、ぶっつけ本番で最終的な被せ物を入れることは大抵は良くないだろうと考えておりますので、テックは基本的につくっていきます。
その分、治療期間は長くなってしまいますが、一つ一つ築き上げていくのに必要な時間なのです。ローマは1日にしてならずです。健康でより良い生活のために二人三脚で頑張っていきましょう。

院長写真

監修記事 
院長 板東 秀典(ばんどう ひでのり)

大阪大学歯学部卒業
すもと歯科クリニック・とがわ歯科クリニック 副院長を経て、
2021年7月 ヒデ歯科クリニック 開業

90歳で20本以上健康な歯を残す「9020(キューマル・ニーマル)」をスローガンに掲げ、虫歯治療から予防治療・歯周病・インプラント・お子様の治療など多岐にわたる診療に従事している。