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なぜ歯石を取らないといけないの?その2

こんにちは、フレンドタウン深江橋の2階で診療をしておりますヒデ歯科クリニックです。

早速前回の続きをお話していきます。

前回の話をおさらいしますと、お口の中には細菌が多く住んでおり、私たちにとって善い菌も悪い菌もいます。悪い菌のうち歯周病菌と呼ばれる細菌たちは歯にしがみつき、歯石という黒船に乗って歯肉の中に侵攻してきます。歯周病菌は歯肉を腫れて血が出やすい状態にして、その血から栄養を奪っていくというストーリーでした。

では、歯周病菌を退治するにはどうしたら良いでしょうか?薬剤で除菌ができたら楽で良さそうです。しかし、世の中そう簡単にはいかないのが現実です。細菌はバイオフィルムと呼ばれる構造(ラグビーでいうスクラムのようなもの)を多種多様な菌同士で形成します。バイオフィルム状態になると抗生剤も含嗽剤も受け流されてしまいます。どうしたらこのスクラムを崩せるのでしょうか?

答えは、物理的に歯から剥がす、という方法です。具体的には、エアースケーラーや超音波スケーラーと呼ばれる機械を使います。

先には下図のようなチップと呼ばれるものを付けます。

微細な振動を継続的に歯石に当てることで、歯の表面から細菌を歯石ごと引きはがすことが可能です。

ただ気をつけないといけないのが歯や歯肉などへのダメージです。超音波スケーラーともなると3万Hzもの振動数となりますので、先端のチップは高温になります。それによる火傷を避けるために絶えず水をチップにかけています。これを注水といいますが、喉で水を貯められない方はこれが一番つらいかもしれません。当院では少しでもその辛さを軽減する為にこまめに貯まった水を吸うようにしております。

これが歯周病の基本的な治療法です。細菌の塊をごっそりと取り除く以外に効果的な治療方法は今のところ見つかっておりません。

なので、定期的に歯石を取り除く以外に歯周病の進行を食い止める方法はなく、サボってしまうと歯と歯肉を支えている骨が大きく失われてしまうことになりかねません。

当院は、みなさんが90歳をすぎてもご自身の歯でおいしくお肉を噛んで食べてほしいと心より願っています。健康の入り口としてまずは歯を大切にしていきましょう!

院長写真

監修記事 
院長 板東 秀典(ばんどう ひでのり)

大阪大学歯学部卒業
すもと歯科クリニック・とがわ歯科クリニック 副院長を経て、
2021年7月 ヒデ歯科クリニック 開業

90歳で20本以上健康な歯を残す「9020(キューマル・ニーマル)」をスローガンに掲げ、虫歯治療から予防治療・歯周病・インプラント・お子様の治療など多岐にわたる診療に従事している。